中国のトイレ
今日はやや尾籠な話で恐縮ですが,中国のトイレについてです.ツアーで大きな西洋式ホテルに泊まり続けるなら問題は無いのでしょうが,貧乏旅行で中国の一般の人たちが泊まるような旅社に泊まるとなると直面するのが,画像のような中国式トイレです.
ここはまだ撮影に耐えられる状況だったので撮りましたが,もっともっとひどいところがたくさんありました.人々は前向きでつまりお尻を奥に向けて用を足します.わきあいあい,隣の人とおしゃべりをしている人たちもいます.
私も正直に言って最初にこのトイレを見たときは絶句しました.しかし,出るものは出るので,つべこべ言っていられずに用を足すことになりました.ただ,同宿の知り合いの日本人と一緒になったときは本当に気まずかったです.挨拶していいものかどうか・・・.
雲南省の南部,メコン川が流れる西双版納(シーサンパンナ)という地方に行ったときにはさらに悲惨な思いをしました.40度近い高熱と共に激しい下痢になり,ふらふらになりながら,病院にたどり着き,そのまま入院し点滴を受けることになりました.点滴を受けながらも下痢は止まらず,トイレに行きたいと言うと看護士(男性)の人が点滴の瓶を持ってくれて,くだんのような病院敷地内のトイレまで一緒に行ってくれました.私がトイレで苦しんでいる間,前方には小用を足している現地の人たちが出入りし,私のことを珍しそうに見ていきます.傍らの看護士はそのたびに,私のことを旅行中の日本人だと説明するのでした.もちろん,中国語はわかりませんが,日本人を意味する「リーベンレン」といった発音の言葉だけは私にもわかりましたからだいたい想像はつきました.あれほどみじめだったことはありません.ただ,看護士の人々も悪意があった訳ではなくけっして楽ではない仕事を献身的にしてくれていたのですが・・・.
最後の画像は,西双版納の農村で見られる民家です.入母屋の屋根でちょっと日本の家屋に似ています.大きな違いは高床式になっていて,住まいが2階部分にあり,下では鶏や豚の家畜を飼っていることです.このような家ではトイレの排泄物が直接地上に落ち,それらを下にいる家畜が待ちかまえている仕組みになっています.そのような環境が中国にはたくさんあるので,鳥インフルエンザがこのあたりから発生するというのも納得のいくことです.