金山ダム管理所
月曜塾の観楓会二日目,やや二日酔いと寝不足気味のオヤジ達でしたが,そろって朝食をいただきログホテル・ラーチを出発しました.まずは近くの金山ダムへ向かいました.様々な土木建造物の中でもダムほどその巨大さに驚かされるものはありません.このダムの特徴は中が空洞になっている中空重力式ダムと呼ばれる構造にあるそうです.
ログホテル・ラーチのあるかなやま湖はこの金山ダムが出来たことによる人造湖で,空知川のこのダムの水は富良野,芦別などを経て石狩川に合流します.ずいぶん遠くまで流れていくものです.
このダムには管理所の建物があります.画像のようにまるで一昔前に未来都市の建物として描かれていたようなとても近代的な建物です.2階が管理部門のようですが,1階はダムの役割やしくみについての展示ホールになっています.ガラスのカーテンウォールとコンクリートの打ち放し,内部の床は全て石貼りというとてもお金のかかっている建物で,一同驚きつつ見学しました.
建築の設計に携わる者として,予算をかけて優れた建築を建てることに異論はありませんが,その一方で納税者の一人として,はたしてこの施設にこれだけ予算をかける必要があったのだろうかという疑問が生じます.いかにも予算を使い切ろうと思ったらこんなのが出来ちゃいましたといった感じがするのです.内部の展示においてもダムの重要性といったことがとてもわかりやすく解説されているのですが,それを見れば見るほど,実はダム不要論から建設反対を唱えている人々の意見のように,実はとんでもない無駄遣いが隠蔽され行われているのではないかという思いも沸いてきます.国が大きな借金を抱え,様々な社会保障費が削減され,財政再建が叫ばれる中,もっと本当に必要なお金(税金)の使い方があるのではないかという思いがしました.
そんな複雑な思いをあとに一行は帰路につきました.狩勝峠を越えて十勝千年の森に立ち寄り,昼食においしい手打ちそばをいただきました.富山県から移築された合掌造りの建物です.山羊の乳から作るチーズ工房なども見学し,釧路に帰ってきたオヤジ一行でした.