アルテピアッツァ美唄
以前から行ってみたいと思っていたアルテピアッツァ美唄に行ってきました.美唄市出身の世界的彫刻家・安田侃(やすだ かん)氏の彫刻が並ぶ芸術空間です.
美唄市も釧路市同様,かつては炭坑で栄えた街です.しかし廃坑の後,人口は減少傾向にあります.アルテピアッツァ美唄は,そうした人口減により廃校になった小学校の建物とその敷地を再利用した施設です.今日のセミナーにもあったのですが,子供にとって家の次に多くの時間を過ごす学校は,とても思い入れの強い建築空間です.そんな学校建築はできることなら長く保存利用したいと思います.しかもこのような魅力的な芸術空間として再利用されるということはとても幸せなことだと思います.
鉄骨と木のハイブリット構造でできた円形屋根の体育館は,現在は彫刻が展示されています.かつては子供達のにぎやかな声が響いていた空間でしょうが,今は静謐な空気と共に彫刻が静かな時を刻んでいます.旧校舎は天井が取り払われ,木造の小屋組が表しになっています.1階は現在,幼稚園となっていて,2階部分が展示施設となっています.古い建物だけに,冬は相当寒いだろうなぁと想像しますが,それも懐かしさの一部かもしれません.
建築の空間や風景と一体となった安田侃氏の彫刻にふれ,語彙の乏しい私には適切な表現ができないのですが,気持をリフレッシュすることができました.