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優雅に繊細に

先の月曜塾例会では京都の佳水園に泊まってきた三浦さんが,その時の写真を解説してくれました.巨匠・村野藤吾が設計した数寄屋建築です.見所がいっぱいあってとても勉強になりました.
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画像は去年の暮れ,東京に行った際に見てきた旧千代田生命本社ビル(現在は目黒区役所)で,1966年竣工の村野藤吾設計の建物です.

村野の建築の特徴のひとつに屋根軒先のあつかいがあげられます.佳水園では台風でも来たら吹き飛ばされるのではないかと思うほど薄く深い軒が出ています.実は数寄屋といいながら鉄骨により補強しながら実現しているということが,三浦さんの写真でよくわかりました.
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これは旧千代田生命本社ビル・エントランスのキャノピー(庇)ですが,軽快で優雅な村野らしいデザインです.よくよく見るとどうしてこれだけの庇があの細い柱数本だけで支えられているのか不思議なのですが・・・.
そして,もうひとつ村野の建築といえば階段です.多くは優雅な自由曲線で描かれた階段ですが,あくまでも繊細で軽やかで,どうしてこんな美しいデザインが出来るのだろうと思ってしまいます.そう,村野の建築をみていると,どうして?どうして?の連続になってしまいます.
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今回はあまりいい写真が撮れていなくて,村野建築のすばらしさをお伝えできないのが残念です.いろいろと作品集がありますので,気になる方はそちらをご覧ください.ちなみに私は建築資料研究社発行の「村野藤吾のデザイン・エッセンス」全8巻というのを持っています.
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今年は金沢に行ってみたいと計画を立てたのですが,春先の涼しい時期には行きそびれてしまいました.涼しい釧路にいると暑さには耐えられない身体になっているので,夏の間は無理ですが,秋になったら実現したいと,自分に言い聞かせるようにここに記しておきます.

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