聖アルバン教会
東京タワーの足下に小さな木造の教会があります.アントニン・レーモンド設計の聖アルバン教会です.経済優先の東京では文化的に価値ある建築も建て替えられることが多いのに都心に残っていること,関係者の方のご苦労多々と思います.かつては全面道路の拡幅で移動を余儀なくされたこともあったようですが,これからも末永く維持されていくことを望みます.
東京タワーから眺めると周りを大きなビルに囲まれてけなげに感じます.
これまでに見た札幌の聖ミカエル教会,軽井沢の旧聖ポール教会同様,小屋組は丸太の梁で構成されています.ただしこの教会のそれは勾配が緩やかで梁も細く優雅で繊細な雰囲気です.
レーモンドは日本で数多くの教会を設計していますが,木造のものは予算的な縛りが強かったようで,それゆえ簡素で素朴な建築ですが,教会らしい崇高な雰囲気があります.まだ行ったことのない新発田と世田谷の教会にもいつか行ってみたいです.